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脱・自動車研究所って?

'90年代、技術者の夢を描こうという摩訶不思議な社内プロジェクトがありました。当時右肩上がりだった自動車の市場がいずれ飽和することはいわば前提で、皆で話した中にはユニバーサルデザインや、今でいう働き方改革、女性の社会進出につながる議論もありました。ハイブリッドもスマートホンも、インターネットの普及さえまだまだの時代、シェアリングの時代なんてさすがに予見できなかったけれど、皆結構的を射たことを考えていたように思います。

そのプロジェクトの中の私自身の一つの結論が「脱・自動車研究所」でした。トヨタ生産方式を輸出したり、ソフトツールを輸入すればいいのでは?などと書いてみた気がします。役員でこの内容をほめてくださった方もいましたが、「脱・何々」というのが後ろ向きでよくないという意見も頂戴しましたっけ。

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スケールが大きくすそ野の広い自動車産業から新事業を考えることの困難さよ。CASE (Connectivity, Autonomy, Sharing, Electrification : 名詞にそろえてみました)がキーワードの今は、確かにチャンスなのかも知れませんね。自動車のように儲かる次の産業を突然思いつくはずもなく。自動車のために磨いている技術や仕組みから自動車以外のもの(もちろんサービスでも)を作り出すことが必要だと思います。かつて自動織機メーカーが自動車に打って出ることができたのは、鋳物・機械加工・ベアリング・モーターやエンジンなど要素技術を持っていたからこそだと思うわけです。

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