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コロナ対策と公理的設計法

本当に想定外だったのですが、新しい職場で公理的設計法に関する相談を受けるということがありました。久しぶりの頭の体操でした。

で、改めて、公理的設計法の様な「良い設計とは何か」を定義する試みは、設計の評価を幅広い人と共有する有力なツールだということを確認しました。

さて、下記は公理的設計法で「独立公理」を説明する一番簡単な例です。昔ながらの冷水栓と温水栓の蛇口では「適温」と「適当な水量」を両方得るのは至難の技(干渉設計)、最近の主流シングルレバー推薦なら両方を容易に望ましい値にできる(独立設計)、というわけです。干渉設計は中央の行列式の体格成分以外(特に右上)がゼロでないことが特徴です。

設計方程式.jpg

最近の新型コロナの報道を見て、以下の様なことを考えてしまいました。

FR1:感染の抑制
FR2:経済の再開

DP1:自粛要請
DP2:Go To トラベル

FR2:経済の再開を実現する方法はいくつもあるはずですが、DP2が「Go To トラベル」では、FR1:感染の抑制にあまりに影響が大きい、最悪の干渉設計ということです。DP2を「旅館への協力金」などとした方がマシであることがはっきり分かるかと思います。

ちなみに「DP1:自粛要請」は「FR2:経済の再開」にも影響を及ぼしますが、行列式の左下の要素がゼロでなくなるだけなので、DP1→DP2の順に決めればよい準独立設計となります。

公理的設計法って役に立つじゃんと思ったあなた。特に政治家と官僚の方!入門情報はここにあります。【URL更新しました】

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